化粧品メーカーのアイデアコンテストから商品が実現!身近なところにアイデアあり
売れる化粧品の開発には、アイデアが非常に重要です。既存のものと似たような商品では、ユーザーの心をつかむことが難しいでしょう。アイデアは、実は身近なところに隠れているものです。大阪のメーカーが行った化粧品アイデアコンテストに寄せられた身近なアイデアが商品化された例もあります。
そこで、今回はアイデアコンテストで商品化された化粧品と、化粧品企画の際のアイデアの出し方をご紹介します。
大阪のメーカーが実施した「化粧品アイデアコンテスト」
大阪の化粧品メーカーである「ミックコスモ」が実施した「化粧品アイデアコンテスト」には、ユニークなアイデアが多数寄せられました。大賞に輝いたのは、猫の肉球のぷにぷに感を楽しめるファンデーションです。
「ぷにぷに肉球ファンデーション」のアイデアをもとに、「ネコの肉球パフ」が作られました。猫の肉球の柔らかさを再現するために、素材選びに苦労したといいます。シリコンパフで猫の肉球が再現されており、反響次第では、カラーバリエーションを増やすほか、チークなどの商品へ応用していく予定だそうです。
そのほか、首のしわをケアできる化粧品のアイデアでは、首から連想されるキリンをパッケージに採用するなど、楽しく使えることも意識されています。
ほかにも集まっているユニークなアイデア
猫の肉球や首のしわクリームのほかにも、次のようなユニークなアイデアが集まっています。
つやめく★キラスプレー
髪につやを与えることを目的としており、吹き付けるとさらさらつやつやになります。また、スタイリング剤を使用することを想定し、香りが混ざらないように無香料となっているなど、使用感にもこだわりがあります。「スプレーで髪がパリパリになってしまう」という、よくある悩みから生まれたアイデアです。
テアセストップ
多汗症による手汗に悩む方に向けたアイデアです。パウダーが密着することで汗の量を抑えるアイテムです。ここで注目したいのが、商品の名称。「手汗を止める」の意味で「テアセストップ」という名称がつけられており、一目でどのような商品かがわかります。
このように、効果だけではなく使用感や名称などにもこだわりところです。
化粧品のアイデア出しの方法
良いアイデアを生み出すための会議の手法として「ブレインストーミング」が有名ですが、これを考案したアレックス・F・オズボーンの著書から9項目を抽出したリストが化粧品企画にも有効です。
このリストは、
- 他に使い道はないか
- 他からアイデアが借りられないか
- 変えてみたらどうか
- 大きくしてみたらどうか
- 小さくしてみたらどうか
- 他のものでは代用できないか
- 入れ替えてみたらどうか
- 逆にしてみたらどうか
- 組み合わせてみたらどうか
から成っています。
化粧品のアイデア出しの際には、たとえば、以下のような角度から検討すると良いでしょう。
- 化粧品をこれまでとは異なる新たな利用法・用途に使用できないか?
- 同業他社の化粧品のアイデアからヒントを得られないか?
- 化粧品を使用する場所をこれまでと変えて考えてみたら?
- 化粧品のターゲットを広げてみるとどうか?
- 化粧品の機能を削ってみるとどうか?
- 化粧品を何かの代替に使えないか?
- 原料の配合バランスを入れ替えてみたら?
- 化粧品づくりを消費者側から見てみたらどうか?
- 他分野での最新テクノロジーと化粧品を組み合わせてみたら…?
少し発想の角度を変えてみるだけで、今までは気づかなかったことに気づき、思わぬアイデアが出てくるかもしれません。
アイデア次第で商品が売れるかどうかが決まる
今の時代、似たような化粧品はたくさんあるため、いかにユニークな化粧品を出すかが重要になってきます。アイデア次第で商品が売れるかどうかが決まるため、さまざまなパターンを想像して、アイデアを出しましょう。試行錯誤を繰り返すことで、世間に注目される化粧品を作れるようになるはずです。アイデアが固まったら、実際に試作品を作り、試してみることも重要です。