化粧品OEMの受託製造会社を選ぶポイント
インターネットで化粧品のOEMを検索すると、数えきれないほどの会社名がヒットします。この中から一社を選び出すのは至難の業ですが、ポイントを押さえて絞り込むことにより、希望にマッチするOEM会社を見つけることが可能です。この記事では、OEM会社を選ぶときにどのような点に着目すればいいのか詳しく解説します。
化粧品の受託製造とは
OEMを日本語訳すると「受託製造」です。一般的には英語の「Original Equipment Manufacturing」の頭文字を取ってOEMと呼ばれます。化粧品を販売したい企業が、商品の製造を外部に委託する生産方式であり、薬機法で定められている国のライセンス取得や製造工場などの整備が不要となるため、費用や労力が大幅に軽減できるのがメリットです。
OEM市場は年々規模を拡大しており、2018年度で3,250億円、前年度112.1%の高成長を続けています。
(参考文献:矢野経済研究所 化粧品受託製造・容器・原料市場の展望と戦略 2018年版)
化粧品販売、新規参入までの流れ
これから新たにOEMで化粧品の販売をスタートしたい場合の、大まかな流れをご紹介します。
- 売り出したい商品のコンセプトを決定する(企画から委託したい場合は「ODM」という全工程委託の生産方式もあります)
- OEM会社(受託製造会社)を比較検討し、決定する
- 商品内容と同時に納期、数量などを検討する
- 試作、各種テストなどを行い、商品内容を確定する
- 販売に関するツール、広告などの準備
- 商品発売に必要な法関係の届け出
- 納品、発売
★OEMやODMについてさらに詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。
http://www.zettoc-cosme-oem.jp/oem.html
化粧品OEMの受託製造会社を選ぶポイント
化粧品のOEM会社を選ぶポイントの中で、代表的なものをリストアップしました。化粧品の質はOEM会社の技量によって大きく差が出ます。経験豊かで信頼のおける会社を選ぶことが大切です。
- 開発対応可能であるか
OEM会社によっては、企画の段階から相談に乗ってもらえるケースもあります。特に新規参入の場合、製造側からの専門的なアドバイスは大きな助けになるでしょう。
- 製造会社の強みを知ろう
OEM会社それぞれに得意分野がありますので、作りたい商品に強い会社を選ぶのが適切です。また、原料や包装資材など、多方面に太いパイプのある会社ならより優位性が高まります。
- カスタマイズは可能か
化粧品は他社にない特徴や独自性がブランド力につながります。細かいこだわりを的確に理解し、柔軟にカスタマイズ対応してくれるかどうかが重要です。
- 製造可能ロット数を確認しよう
ロットとは、一度に生産する商品の個数です。在庫切れで顧客の信頼を失わないためにも、大きなロットに対応できる会社がおすすめだと言えます。
- 工場までのアクセスは?
郊外に位置する工場が大半ですが、あまりにアクセスが悪いのは考え物です。スムーズな物流のためには、出荷に適した経路が確保できることも重要な条件となります。
- 化粧品GMPを認証取得しているか
国際規格ISO22716を取得しているかも重要なポイントになります。海外へ輸出・販売する場合、必要条件となるケースもあります。
大量生産するメリット
メーカーにとって、収益は最もシビアに考えるべきポイントです。しかし、良い商品を開発するためには原料価格を絞りすぎるわけにはいきません。そこで、シンプルに原価率を下げることのできる手段が「大量生産」です。
化粧品に限らず、多くの工業製品はロットの数量により単価が変わります。工場を動かす基本的な費用が発生するため、同じ原料と処方で作っても数によって大きく単価に差が出るのです。
小ロットにはこんな注意点が
小ロット発注をすると、単価が高くなるだけでなく対応する工場が限られてくる点がデメリットです。また、最初に小さなロットで作ってしまうと、販売が軌道に乗って発注数量が増えた場合、大きなロット対応の工場に変える必要性が出てくることがあります。
このような事態になると、納期に間に合わないリスクが発生する、稀に品質に差が出るといったリスクがあるので注意が必要です。
まとめ
OEM会社選びは、発売する商品の運命をにぎると言っても過言ではない、重要な案件です。小さなことでも真摯に相談に乗ってくれる、誠意ある会社を選んでください。半世紀以上の歴史に培われた技術と信頼を提供できる「日本ゼトック株式会社」なら、あらゆるジャンルに高い専門性を持っていますので、安心してお任せいただけます。