化粧品OEMとは〜製造のポイント〜
「オリジナル化粧品を作って販売したい」と考えた際に頼りになるのが「OEM」会社です。国の認可を受けたライセンスが必要な業務を委託できるため、販売ルートさえ確保できれば、化粧品会社としてスタートできます。今回は、混同されやすい「OEM」と「ODM」の違いや、委託するときのポイントなどについて解説します。
化粧品OEMとは
「OEM」とは、Original Equipment Manufacturerの頭文字を取ったもので、日本語で言うと「受託製造」となります。化粧品の箱や容器には薬機法により「製造販売元」の表記が義務付けられていますが、 これには国のライセンスが必須です。
また、自社で製造するためには工場設備の整備が必要となるため、多大な費用と労力が必要となります。しかしライセンスを持つOEM会社に委託すれば、化粧品会社に代わってこれらの業務を実行してくれるのです。
化粧品に関する表記について
化粧品の箱や容器に記載されている表記には、以下のようなものがあります。
- 製造販売元
薬機法により表記を義務付けられている項目です。その製品に対する責任の所在を表し、包装された状態で外から見える場所に記されていなければなりません。
- 発売元
OEMの場合は、この項目が化粧品会社(ブランド)に当たります。製造販売元との併記が必要です。
★OEMについて、もっと知りたい方はこちらをご参照ください。
http://www.zettoc-cosme-oem.jp/oem.html
化粧品OEMと化粧品ODMの違い
「OEM」と間違いやすい言葉に「ODM」があります。ODMは、Original Design Manufacturedの頭文字を取ったもので、もともとは海外のスマートフォン・PC業界で多く採用されていた生産方式です。
両者の違いで最も大きいのは、OEMが製造のみであるのに対し、ODMは企画・開発から製造、場合によっては販路の確保まで請け負うという点です。
日本の化粧品業界においては、OEM会社であっても企画段階から参入するケースもありますが、ODMを謳っている会社は、全工程において技術力や管理体制が整っていると考えてよいでしょう。
OEMとODEMを比較してみました
一般的なOEMとODMの違いを以下の表にまとめました。△は会社によって請け負う場合があることを意味します。それぞれの特徴を理解し、自社のプランに会う方式を選んでください。
OEM | ODM | |
商品企画・開発 | △ | 〇 |
成分設計 | 〇 | 〇 |
製造 | 〇 | 〇 |
販売 | × | △ |
化粧品OEM製造のポイント
化粧品のOEMを検討する際、どのようなポイントに注意すればいいのかを以下にまとめました。多くの場合、数社を比較することになりますが、会社の規模や費用だけでなく、その会社の持つ「強み」にも注目することが重要です。
- 作りたい化粧品に対応しているか
会社によって得意分野があり、場合によっては対応できない化粧品もあります。逆に「〇〇なら絶対の自信がある」「日本で唯一の技術がある」など、優位性のあるジャンルを持つ会社もあるので、強みにも着目しましょう。
- 専門家としての提案力があるか
企画内容に対し、専門家の見地からの的確なアドバイスや提案は大きな助けになります。また、業界や他社の動向など、豊富な情報量があるかどうかも判断のポイントです。
- 納期やロットなどに対応してもらえるか
納期やロットなど、柔軟に対応してもらえるかは非常に重要です。時期によっては工場が混むことがあります。発売計画に影響を及ぼさないためにも、管理が徹底している会社を選びましょう。
- プラスアルファの強みがあるか
容器や箱など、様々な付属品を化粧品と同時進行で発注できるOEM会社もあります。窓口がひとつになるため、納期の管理など利便性が上がる点がメリットです。
まとめ
OEMは、委託する会社の技術や管理体制で商品レベルが決まります。特に新規参入の場合は、豊富な経験のある会社にODMでオーダーするのもひとつの選択肢です。半世紀以上の歴史で培われた特殊な技術や徹底した品質管理を誇る「日本ゼトック」なら、あらゆるジャンルの化粧品製造を安心してお任せいただけます。