商品開発をOEM生産で行えばスマート化可能!
OEM生産という言葉を聞いたことがあるけれど、具体的にどのようなことを指すのかわからないという方は多いのではないでしょうか。OEMとは、オリジナル・イクイップメント・マニファクチュアリング(Original Equipment Manufacturing)、またはオリジナル・イクイップメント・マニファクチュアラー(Original Equipment Manufacturer)の略称で、商品の生産だけを受託者に依頼する手法です。
OEM生産には、商品開発のスマート化に繋がるというメリットがあります。ここでは、OEM生産による商品開発がなぜスマート化になるのか、プライベートブランドとの違いなどとあわせて詳しく解説します。
OEM生産が事業のスマート化に繋がる理由
一般的な商品開発の方法は、設計から生産までを受託者に依頼します。OEM生産の場合は、設計は自社で行い、生産だけを依頼するのです。OEM生産であれば、商品開発のために工場を建設する必要がありません。そのため、工場建設にかかるコストや人件費の他、電気代などの維持コストを削減できます。商品の売れ行きがいい場合は、工場維持のコストがかかっても黒字になりますが、売上が低迷している状況では赤字になることも少なくありません。
また、OEM生産は、受託者にノウハウを提供することで、自社工場を持った場合と同じようなクオリティで商品開発が可能です。工場の維持コストがかからないため、景気が悪いときは商品を開発しないという手段も選べます。つまり、無駄のない商品生産が可能な方法と言えるのです。
OEM生産の流れ
OEM生産は、製品企画とデザイン、あるいは製品企画だけを自社で行い、生産またはデザインから生産までを委託します。そのため、委託者は仕様書を作成し、受託者に渡すことが必要です。受託者が仕様書をもとにサンプルを作製し、委託者に確認を取ります。そして、発注量や納期などの詳細を決めたら製造開始です。完成した商品は、仕様書の内容を満たしているか十分に検品された後に納品となります。
以上が一般的なOEM生産の流れですが、日本ゼトックにご依頼いただいて化粧品を生産する場合のOEMの流れについて、詳しくご紹介します。
ヒアリング
まずは、どういった化粧品をOEM生産したいのか、お客様とOEMメーカーで認識をすり合わせるための打ち合わせを行います。
企画提案
打ち合わせで伺った希望などをもとに、日本ゼトックから企画をご提案いたします。
製剤開発
試作を繰り返しながら製剤開発を行います。同時に、容器選定も行います。
安定性試験
製剤の処方と容器が決まったら、安定性試験を実施します。
医薬部外品の場合は薬事申請も行います。
製品仕様決定
安定性試験後、製品仕様が決定します。
医薬部外品の場合は、承認後に製品仕様が決定となります。
最終見積り
決定した仕様に対して、最終的な見積りを提示させていただきます。
ご発注
最終見積りにご同意いただければ、ご発注いただきます。
製造・生産
ご発注いただいた数量、納期に合わせて、徹底した品質管理のもとで生産します。
フォローアップ
ご納品後も、処方改良を含めたリニューアルのご提案やお手伝いをしております。
日本ゼトックへ化粧品OEMをご依頼いただく場合の流れについては、下記ページもご覧ください。
開発ご依頼の流れ
プライベートブランドとの違い
プライベートブランドはOEMと混同されがちですが、小売店やサービス業者が商品を企画し、製造をメーカーに委託するのです。商品には、製造企業がメーカーとして記載されます。
一方、OEM生産の場合、委託する企業が「メーカー」という立場になり、実際にOEM生産した企業は製造元となります。委託元の企業は、生産設備を持たずに、自社製品を市場に投入できます。
化粧品以外のOEM生産の例
OEM生産は、化粧品以外にも自動車や家電などで行われています。
たとえば、スズキがマツダの軽自動車を生産しています。これは、軽自動車だけは通常サイズの自動車とは製造ラインが異なるためです。軽自動車の生産には、別で製造ラインを作る必要があるため、コストがかかります。OEM生産によってコストを削減できた良い事例と言えるでしょう。
家電では、ツインバード工業株式会社やダイキン工業株式会社などがOEM生産を手がけており、京セラのスカイソーラーやamadana(アマダナ)の扇風機などはOEM製品です。
OEM生産で無駄のない商品開発を
OEM生産を選ぶことで、売れ行きが悪いときに工場の維持コストによる打撃を受ける心配がなくなります。また、ノウハウを提供することで自社工場を持ったような感覚で商品を開発できるようになるのです。OEM生産は、無駄のない商品開発によって、企業を支える手法と言えます。低コストで高い利益を挙げるために、OEM生産を活用しましょう。