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医薬部外品OEMとは?メリットと戦略を解説

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医薬部外品OEMとは?メリットと戦略を解説

医薬部外品OEMとは、医薬部外品の製造を他社に委託するビジネスモデルのことです。
不況に強い医薬部外品・化粧品業界は、安定経営を目指す企業にとって魅力的な選択肢の一つです。インバウンド需要の増加も市場拡大を後押ししており、今が新規参入のチャンスといえるでしょう。

ただ、医薬部外品業界でない企業が、一から企画や薬務手続を行い、製造のインフラを整備し、人員を確保して医薬部外品事業に乗り出すのは、ハードルが高いもの。そこで、活用したいのが医薬部外品OEMです。OEMを利用すれば、低リスクで医薬部外品業界に参入できます。

この記事では、医薬部外品OEMの基本から市場動向、パートナー企業の選び方、戦略までをご紹介いたします。

 

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1. 医薬部外品OEMの基本と市場動向

医薬部外品OEMとは、医薬部外品の製造を得意とする企業に、自社のブランドや商品名での製造を委託することをいいます。

1-1. 医薬部外品とは

そもそも、医薬部外品とは、何でしょうか?

医薬部外品とは、日本の薬機法に基づき、人体に対する作用が穏やかで、日常的な健康維持や病気の予防に役立つ製品群を指します。

たとえば、薬用シャンプーや薬用化粧水などとして販売されているものが、医薬部外品に当たります。ほかにも、ニキビやシミなどの肌トラブルに効果がある化粧品や、歯周病や口臭予防に効果がある歯磨き粉などが該当します。

医薬部外品は、一般の化粧品とは異なり、特定の有効成分を含むのが特徴です。厚生労働省の許可を受けて製造・販売されるため、品質と安全性が保証されています。

もっと簡単にいえば、医薬品と化粧品の中間に位置する製品で、効能や効果が認められたものを医薬部外品といいます。

 

2. 医薬部外品OEMのメリット

医薬部外品OEMのメリットには、コストの削減や効率化、専門知識と技術の活用などが挙げられます。

2-1. コスト削減と効率化

医薬部外品OEMを利用する最大のメリットの一つは、コスト削減と効率化です。
もし、医薬部外品OEMを利用せずに自社で製品を一から開発し、製造ラインを整備するとなれば、莫大な投資と時間が必要になります。製造ラインに携わる人員も新たに確保しなければなりません。
しかし、OEMを活用すれば、初期投資を大幅に削減しながら、製品開発のスピードを上げることができるのです。
このため、市場の変化に迅速に対応し、競争優位性を確保することができます。

2-2. OEMパートナーの専門知識と技術を活用できる

医薬部外品の製造には、特定の技術的知識が必要です。
たとえば、有効成分の選定や配合技術、申請に関わる専門知識や前例、製造プロセスの最適化、安全性と有効性の評価などが挙げられます。
医薬部外品OEMを提供する企業は、これらの分野において専門的な知識を持っており、製品開発の初期段階から顧客企業をサポートしてくれます。

また、OEMパートナーは医薬部外品の法規制遵守に関する知見も有しています。このため、これから開発しようとする医薬部外品が、規制基準を満たすように配慮してくれます。
これらのメリットを活かすことで、顧客企業は、たとえ医薬部外品の企画・製造に携わるのが初めてだとしても、製品開発から市場投入までのプロセスをスムーズに進めることができます。

 

3. 医薬部外品OEMの戦略的なアプローチとは?

上でご紹介したように、医薬部外品OEMの提供企業は、医薬部外品の製造における幅広い専門知識や技術を持っているため、依頼する企業側にまったく専門知識がなかったとしても、オリジナルの医薬部外品を製造することができます。

ただ、製品を市場へ投入した後で成功するためには、企画段階で戦略を持つことが重要です。

3-1. ニーズに合わせた製品開発

医薬部外品OEMを成功させるためには、市場のニーズを正確に把握した上で、これに応じた製品開発を行うことが不可欠です。
消費者の健康と美容に対する意識は日々進化しており、特定の機能や成分を求める声が高まっています。
たとえば、敏感肌用のスキンケア製品や、人気のある美容成分を配合した製品、性別に関係なく利用できるシェアコスメなど、トレンドを踏まえながら消費者のニーズに応える必要があります。

3-2.ブランド価値の向上

医薬部外品OEMの市場投入においては、単に製品を供給するだけでなく、ブランド価値を高めることが重要です。
そして、ブランド価値を向上するためには、開発する医薬部外品の独自性を追求する必要があります。

3-2-1. 独自性の追求

たとえば、独自の製品フォーミュレーションや、特許を取得した成分の使用、革新的なパッケージデザインなどにより、製品に独自の価値を付加できます。

独自性を追求することで、消費者の心に残るブランドイメージを構築し、市場での差別化を図ることが可能になります。スピードを重視する場合、他社と同じ配合成分を流用することがありますが、独自の価値を演出するのに苦労するケースが見られます。そういった場合、申請業務に慣れているOEMであれば、新しい配合成分の提案もしてもらえるので、申請業務の実績は事前に確認しましょう。

医薬部外品OEM事業を展開する際には、これらの戦略的アプローチを取り入れることで、市場での成功が期待できます。ニーズに合わせた製品開発を行い、ブランド価値を高めることで、競争の激しい市場での地位を確立し、持続可能な成長を達成することができるでしょう。

 

4. 医薬部外品OEMのパートナー選定基準

医薬部外品OEMを利用して成功するためには、適切なOEMパートナーの選定が不可欠です。

パートナー選定において重要な基準は、実績と信頼性、コストパフォーマンスです。これらの基準をもとに、最適なOEMパートナーを見極めることが、事業成功の鍵を握るでしょう。

4-1. 実績と信頼性

OEMパートナーを選定する際に最も重要なのは、その実績と信頼性です。
長年にわたり医薬部外品の製造に携わってきたOEM企業は、豊富な経験と実績を保有しています。
このため、申請業務、品質管理、製造プロセス、法規制の遵守といった重要な領域で高い専門性を持っています。
また、信頼性の高いパートナーは、納期を厳守し、透明性のあるコミュニケーションを通して継続的にサポートしてくれるため、長期的に良好な関係を維持できるでしょう。

4-2. 費用対効果

費用対効果が高いOEMパートナーを選ぶことも重要です。費用対効果の高いパートナーを選ぶことで、製品の生産コストを最適化し、最終的な製品価格に反映させられるからです。
ただし、費用対効果を評価する際には、単価だけでなく、品質、サービス、技術力といった総合的な価値を考慮することが重要です。
また、将来的なコスト削減やプロセスの改善に向けた提案をしてくれるパートナーは、長期的なビジネス展開において大きな価値をもたらすでしょう。

 

まとめ

コロナ禍を経て、健康と美容に対する消費者の意識は高まっているといえます。
また、インバウンド需要が盛り返したことで、日本製の化粧品や医薬品、医薬部外品への注目度も上昇しています。さらに、ジェンダーレスの風潮が広がり、性別を問わず、日常的にスキンケアやメイクをする時代になりました。こうした背景が、化粧品と医薬品の中間に位置する医薬部外品の市場にも追い風となっています。

医薬部外品OEM事業においては、市場のニーズに応える製品開発と、ブランドの独自性を追求することが成功の鍵です。これらの戦略的アプローチにより、企業は消費者からの信頼を獲得し、市場での競争力を高めることができるでしょう。

医薬部外品OEMは、これから市場参入しようとする企業にとって多くのメリットをもたらしますが、成功を確実にするためには、適切な戦略と良好なパートナーシップが必要です。コスト削減と効率化、専門知識と技術の活用、適切なパートナーの選定は、これらの目標を達成するための鍵となります。ぜひ、上でご紹介したような観点で、チェックしてみてください。

なお、日本ゼトックでも医薬部外品のOEMを承っております。年間30件を超える新規医薬部外品の承認実績があり、歯磨剤製造技術を応用したペースト状製剤の安定配合技術をもとに、チューブ製剤だけでなく、さまざまな形状のアイテムに対応。ヘパリン類似物質を配合した薬用保湿化粧品、塩化ベンザルコニウムを配合した指定医薬部外品の他、薬用美白化粧品や薬用ニキビ化粧品等の開発実績を数多く有しております。

日本ゼトックを医薬部外品OEMパートナーとしてお選びいただくことで、医薬部外品市場への新規参入に成功できる可能性を高められます。

開発ご依頼の流れについては、こちらのページをご覧ください。

           

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